Version 9 の新機能
新しいスニペット プラグイン
スニペット プラグインは大幅に機能強化され、少ないキー入力で、より多くのテキストを書けるようになりました。新しいスニペット プラグインには、次の機能が含まれます。詳しくは、『スニペットの使い方』をお読みください。
- スニペット ツリーには、スニペットだけでなくマクロも含めることができるようになりました。
- それぞれの項目のトリガー文字列とショートカット キーを定義できるようになりました。
- ヒント文字列を指定できるようになり、トリガー文字列が一致するとヒントが表示されるようになりました。
- Tab または Shift+Tab でプレースホルダー間の移動ができるようになりました。
- 新しいシェル コード フォーマットによりスニペットをフィルターとして使用できるようになりました。シェル コードにより、テキストを外部ツールの標準入力に渡して、標準出力を受け取ってスニペットとして挿入できるようになりました。
括弧/引用符の自動補完
EmEditor 本体の機能として、括弧/引用符の自動補完ができるようになりました。たとえば、{ と入力すると、} が自動的に補完されます。} が自動的に補完された直後のカーソル位置は、{|} というように {} の間になります。この状態で、さらに } をタイプしても、} が 2 重になることはありません。また、テキストが選択されているときに、” をタイプすると、そのテキストが ” ” で囲まれます。
部分編集
指定する部分を選択して [部分編集] コマンドを選択すると、指定した部分以外を編集から保護し、指定範囲内に集中して作業できるようになります。アウトライン プラグインでは、指定する関数のみを部分編集できるコマンドが追加され、プログラムの編集に便利になりました。
CSV モード、TSV モード、DSV モード
CSV (カンマ区切り)、TSV (タブ区切り)、DSV (ユーザー定義区切り) のファイルを開くと、区切り文字が縦に並んで表示されるようになりました。指定するカラムだけを箱型選択したり、指定するカラムのテキストまたは数値で並べ替えを行うことができるようになりました。部分編集機能と併用して、指定する行だけをソートすることもできます。
全画面表示
全画面表示にすると、メニュー、ツールバー、ステータスバーをすべて非表示にして、画面を広く有効に利用することができるようになりました (既定では F11 キー、または [表示] メニューの [全画面表示])。
クリップボード履歴
クリップボードの履歴が保存されるようになり、マクロの clipboardData オブジェクトを使用して、過去のクリップボードを参照することが可能になりました。また、新コマンド [クリップボード リングの回転] (既定では Ctrl+Shift+V) を複数回続けて選択することによって、過去のクリップボードの内容で貼り付けることができるようになりました。さらに、ツール バーの ([貼り付け] ボタン) の右の下矢印をクリックすることにより、クリップボード履歴の一覧を表示して、貼り付けたいテキストを選択できるようになりました。
ワイルドカード サポート
コマンドラインで、* または ? のワイルドカードでファイル名を指定できるようになりました。これにより、コマンド プロンプトから複数のファイルを一度に一瞬で開くことができるようになりました。
元に戻す情報を含むワークスペース
ワークスペースには、元に戻す情報を保持可能になりました。これによって、無題のファイルでもファイル名を付けることなく終了することができ、次回起動時に、以前の編集内容が復元されるようになります。
新しい外部ツール
外部ツールに、標準入力、標準出力に関する機能を追加しました。外部ツールの出力結果を編集中のテキストに取り込めるようになりました。これにより、外部ツールをフィルタとして使用することができるようになりました。また、アウトプット バーに標準入力を入力できるようになりました。
ファイル一覧に常に表示
最近使ったファイル (またはフォルダ) の一覧で右クリックを行うと、新しいメニューが表示され、[この一覧に常に表示] を選択して、一覧に固定できるようになりました。また、このメニューから、指定したファイルの存在するフォルダから開いたり、Windows エクスプローラを開いたり、コマンド プロンプトを開いたり、パスをコピーすることもできるようになりました。
保護されたフォルダ内にファイルを保存
Windows Vista 以降で、ユーザー アカウント制御が有効の場合、「C:Program Files」のように保護されたフォルダ内にも、権限昇格の確認プロンプトの後、ファイルを保存できるようになりました。
Windows 7 のジャンプリストにも対応
Windows 7 の新機能にもいち早く対応。Windows 7 のタスクバーで右クリックしたときに表示されるジャンプ リストから、よく使うタスクを直接呼び出せるようになりました。また、このジャンプ リストもカスタマイズできます。
IME の前後参照変換に対応
前後の文章に合わせて正しい漢字変換を行います。たとえば、「花が」の後に「さいた」と入力して変換キーを押すと「咲いた」に変換されますが、「紙を」の後では「裂いた」になり、「時間を」の後では「割いた」になります。
ツールバーのボタンを追加
ツールバーに表示できるボタンを追加しました。
削除 |
全画面表示 |
固定箱型選択モード |
アウトラインをすべて縮小 |
アウトラインをすべて展開 |
名前を付けて保存 |
クリップボード リングの回転 |
通常モード |
CSVモード |
TSVモード |
DSVモード |
部分編集の設定/解除 |
AからZへ並べ替え |
ZからAへ並べ替え |
小さい値から大きい値へ並べ替え |
大きい値から小さい値へ並べ替え |
新機能一覧
一般の新機能
- CSV (カンマ区切り)、TSV (タブ区切り)、DSV (ユーザー定義区切り) モードが追加されました。指定するカラムだけを箱型選択したり、指定するカラムのテキストまたは数値で並べ替えを行うことができるようになりました。部分編集機能と併用して、指定する行だけを並べ替えることもできます。
- 部分編集機能が追加されました。[部分編集の設定/解除] コマンドは、選択範囲のみを編集可能な領域として設定します。(部分編集を行う前に、「表示領域の外側」の背景色を通常と異なる色にしておくことをおすすめします。)
- Windows 7 ジャンプ リストがサポートされました。ジャンプ リストもカスタマイズできます。ジャンプ リストには、[最近使ったもの] カテゴリーも含まれます。[最近使ったもの] カテゴリーが動作するためには、[カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [ファイル] タブで、[常に最近使ったファイルに追加する] チェック ボックスがチェックされていることが必要です。[最近使ったもの] カテゴリーは、EmEditor が管理する [最近使ったファイル] メニューと異なり、EmEditor と関連付けられた拡張子を持つファイルのみが [最近使ったもの] カテゴリーに追加されます。
- Windows 7 タスク ボタン プログレス バーがサポートされました。
- 全画面表示モードが追加されました。
- クリップボード履歴機能が追加されました。
- トレイ アイコンのメニューを含む最近使ったファイル (またはフォルダ) の一覧で右クリックで表示されるコンテキスト メニューに、[この一覧に常に表示]、[この一覧に常に表示しない]、[この一覧から削除]、[このフォルダから開く]、[Windows エクスプローラを開く]、[コマンド プロンプトを開く]、[パスのコピーコマンド] コマンドを追加しました。
- コマンド ラインでワイルドカードがサポートされました。たとえば、「emeditor.exe *.txt」を実行すると、現在のフォルダ内のすべての txt ファイルを開きます。
- 新しいコマンド ライン オプション (/act、/clw、/cjl、/n、/od、/rr、/scrlf、/scr、/slf) が追加されました。
- 括弧/引用符の自動補完が可能になりました。たとえば、{ と入力すると、} が自動的に補完されます。} が自動的に補完された直後のカーソル位置は、{|} というように {} の間になります。この状態で、さらに } をタイプしても、} が 2 重になることはありません。
- C++ などで、#include や Label: の後のインデントを無視できるようになりました。
- [検索]、[置換] ダイアログ ボックスで、インクリメンタル サーチが可能になりました。
- [検索]、[置換] ダイアログ ボックスで、[=] ボタンをクリックして、単一行と複数行を切り替えられるようになりました。
- [ファイルから検索]、[ファイルから置換] ダイアログ ボックスはモードレスになりました。
- 正規表現の置換表現に、条件表現 (?n:true_expression:false_expression ) が追加されました。
- アウトプット バーに標準入力を入力できるようになりました。
- タブのドラッグ & ドロップは、現在のファイルのコピー、ショートカットの作成、グループの新規作成から選択できるようになりました。
- ツール ツール バーのボタンを右クリックして、ツール プロパティを直接表示できるようになりました。
- マクロ パスは、「My Macros」フォルダからの相対パスとして保存できるようになりました。
- [次の文字を英数字として扱う] テキスト ボックスで指定された文字は、検索/置換の単語のみ検索でも反映されるようになりました。
- カーソル サイズと色がカスタマイズできるようになりました。
- Windows Vista 以降で、ユーザー アカウント制御が有効の場合、C:Program Files のように保護されたフォルダ内にも、権限昇格の確認プロンプトの後、ファイルを保存できるようになりました。
- ワークスペースについて「保存、復元と元に戻す情報を保持」と、「保存、復元と元に戻す情報を保持し、ファイルの保存を促さない」のオプションを追加しました。また、EmEditor を終了時に、ワークスペースの保存を行うかどうかを設定することができる、ダイアログ ボックスを表示するようになりました。このダイアログ ボックスは、「今後、表示しない」をチェックすることによって、表示しなくすることもできます。
- 水平罫線、垂直罫線は、テキストの下に描画するようになり、テキスト描画のちらつきは完全に無くなりました。
- エンコードの自動検出ダイアログ ボックスに、UTF-16 が追加されました。
- ルーラーの右クリックでメニューが表示されるようになり、[CSV モードの切り替え]、[カンマ位置を調節]、[CSV列を選択] コマンドを追加しました。
- 外部ツールに、標準入力、標準出力に関する機能を追加しました。これにより、外部ツールをフィルタとして使用することができるようになりました。
- 外部ツールにカーソル行テキストやテキスト全体を変数として渡せるようになりました。
- 外部ツールの出力結果を編集中のテキストに取り込めるようになりました。
- 外部ツールの設定の出力エンコードに「アクティブな文書のエンコードに合わせる」を追加しました。
- IME の前後参照変換に対応。
- 選択されていない状態でも [再変換] キーを押して再変換できるようになりました。
- メイン ツール バーのプラグイン ボタンも右クリックしてプロパティ変更できるようになりました。
- カスタム バーの文字色/背景色を指定できるようになりました。
- 箱形選択でコピーしたクリップボードのフォーマットを Visual Studio と互換にしました。
- ファイルをオープンした時にヌル文字や不正な文字が存在して、警告メッセージを表示した後、現在のエンコード継続すると、カーソルが不正な文字位置にジャンプするようになりました。
- ツール バーに 16 個の新しいボタンを追加しました。
- ツール バーの ([開く] ボタン) の右に下矢印を追加し、そこをクリックすることによって最近開いたファイル/フォルダの一覧を表示できるようになりました。
- ツール バーの ([貼り付け] ボタン) の右に下矢印を追加し、そこをクリックすることによってクリップボードの過去のテキストを貼り付けることができるようになりました。
プラグイン新機能
スニペット プラグイン
- スニペット ツリーには、スニペットだけでなくマクロも含めることができるようになりました。スニペットの場合もマクロの場合も、マクロ ファイルに保存する必要はありません。
- それぞれの項目のトリガー文字列とショートカット キー (既定は Tab) を定義できるようになりました。
- ヒント文字列を指定できるようになり、トリガー文字列が一致するとヒントが表示されるようになりました。ヒントの詳細や遅延時間が設定できるようになりました。
- Tab または Shift+Tab でプレースホルダー間の移動ができるようになりました。
- スニペットやマクロのテキストは EmEditor のエディタで編集できるようになりました。
- スニペット カスタムバーが表示されていなくてもバックグラウンドで実行できるようになりました (プラグインのプロパティで設定可能)。
- グローバル パラメータを設定できるようになりました。
- 新しい Interface オブジェクトを使用して、スニペットとマクロの間のやり取りができるようになりました。
- パラメータ シンボルは {x} から ${x} に変更されました。
- インポート コマンドを使用するか、エクスプローラからスニペット ツリーにスニペット ファイルをドラッグ & ドロップすることにより、EmEditor または TextMate 用のスニペットを簡単にインポートできるようになりました。
- 新しいシェル コード フォーマットによりスニペットをフィルターとして使用できるようになりました。シェル コードにより、テキストを外部ツールの標準入力に渡して、標準出力を受け取ってスニペットとして挿入できるようになりました。
アウトライン プラグイン
- [部分編集] コマンド、[部分編集の解除] コマンドを追加しました。
- コメントも縮小できるようになりました (アウトライン プラグインのプロパティの [コメントを縮小可能にする] チェック ボックス)。
プロジェクト プラグイン
- プロジェクトにファイルを追加するときに (ドラッグ&ドロップを含む) ワイルドカードを使って、含めるファイルと除外するファイル/フォルダを指定できるようになりました。([ソリューション プロパティ] – [一般] タブ – [含めるファイル]、[除外するファイル]、[除外するフォルダ] テキスト ボックス) 。
- 固定のタグ ファイルを使用できるようになりました。タグ ファイル名は、ソリューション テンプレートのプロパティのシンボル タブで指定できます。
エクスプローラ プラグイン
- アイコンのオーバーレイを表示できるようになりました。
新しい設定
- [インクリメンタル サーチ] チェック ボックスと [=] ボタンを [検索] ダイアログ ボックスと [置換] ダイアログ ボックスに追加しました。
- [かっこ/引用符の自動補完] チェック ボックスと [対応するかっこ] リスト ボックスを設定のプロパティの [強調(2)] タブに追加しました。
- [URL をクリックするとそのURLを表示] チェック ボックスを 設定のプロパティ の [リンク] タブに追加しました。
- [正規表現を使用する] チェック ボックスと [次の行の後は無視 (正規表現)] テキスト ボックスを [タブ/インデント] ダイアログ ボックスに追加しました。
- [CSV (カンマ区切り) を検出] チェック ボックスと [TSV (タブ区切り) を検出] チェック ボックス、[DSV (ユーザー定義区切り) を検出] チェック ボックス、[区切り] テキスト ボックスを設定のプロパティの [ファイル] タブに追加しました。
- [検索/置換ダイアログ ボックスで、選択テキストを使用する] ダイアログ ボックスを [カスタマイズ] ダイアログ ボックスの[検索] タブに追加しました。
- [マウスの設定] ダイアログ ボックスを [カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [マウス] タブに移動しました。
- [CTRL + ホイールでフォント サイズ変更] チェック ボックスを [カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [マウス] タブに追加しました。
- カスタム バー色 – [システムの色を使用] チェック ボックス、カスタム バー色 – [文字] ボタン、カスタム バー色 – [背景] ボタン、カーソルのサイズと色 – [幅] ドロップ ダウン リスト ボックス、カーソルのサイズと色 – [高さ] ドロップ ダウン リスト ボックス、カーソルのサイズと色 – [システムの色を使用] チェック ボックス、カーソルのサイズと色 – [色] ボタンを [カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [表示] タブに追加しました。
- [カスタマイズ] ダイアログ ボックスに [並べ替え] タブを追加しました。
- [自動ワークスペース] ドロップ ダウン リスト ボックスと [終了前に確認しない] チェック ボックスを [カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [ウィンドウ] タブに追加しました。
- [カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [タブ] タブにある [外部から開く時] ドロップ ダウン リスト ボックスに [新規ファイルは新しいウィンドウ、その他は新しいタブ] オプションを追加しました。
- [終了時に閉じる] チェック ボックス、[入力] ドロップ ダウン リスト ボックス、[カスタム] テキスト ボックス、[EOF を追加] チェック ボックス、[出力] ドロップ ダウン リスト ボックス、[標準エラーを含める] チェックボックスを [外部ツール] ダイアログ ボックスに追加しました。
- [EmEditor と関連付け] ボタンを [カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [関連付け] タブに追加しました。
新コマンド
- [アウトプットのクリア] コマンド
- [全画面表示] コマンド
- [クリップボード リングの回転] コマンド
- [ジャンプ リストのカスタマイズ] コマンド
- [通常モード] コマンド
- [CSVモード] コマンド
- [TSVモード] コマンド
- [DSVモード] コマンド
- [区切り位置を調節] コマンド
- [CSV/TSV/DSV列を選択] コマンド
- [AからZへ並べ替え] コマンド
- [ZからAへ並べ替え] コマンド
- [小さい値から大きい値へ並べ替え] コマンド
- [大きい値から小さい値へ並べ替え] コマンド
- [部分編集の設定/解除] コマンド
- [部分編集の設定] コマンド
- [部分編集の解除] コマンド
- [固定箱型選択モード] コマンド
- [左へスクロール]コマンド
- [右へスクロール] コマンド
- [並べ替えのカスタマイズ] コマンド
- [表示のカスタマイズ] コマンド
- [マウスのカスタマイズ] コマンド
マクロ新機能
- Interface オブジェクト
- Interface プロパティを Window オブジェクトに追加しました。
- IgnoreAfter プロパティ と RegExp プロパティを IndentProp オブジェクトに追加しました。
- DetectCSV プロパティ、DetectTSV プロパティ、DetectDSV プロパティ、Delimiter プロパティを FileProp オブジェクトに追加しました。
- clipboardData オブジェクトの機能を強化しました。
新しいプラグイン API
- EE_CLIP_HISTORY メッセージ
- EE_EDIT_TEMP メッセージ
- EE_GET_ATTR メッセージ
- EE_GET_OUTPUT_STRING メッセージ
- EE_RUN_MACRO メッセージ
- ATTR_INFO 構造体
- CLIP_INFO 構造体
- RUN_MACRO_INFO 構造体
- TEMP_INFO 構造体
- Editor_ActivateTemp インライン関数
- Editor_CloseTemp インライン関数
- Editor_EditTemp インライン関数
- Editor_GetAttr インライン関数
- Editor_GetClip インライン関数
- Editor_GetClipPos インライン関数
- Editor_GetOutputString インライン関数
- Editor_InsertClip インライン関数
- Editor_RunMacro インライン関数
- Editor_SaveTemp インライン関数
- Editor_RemoveClip インライン関数
- Editor_RotateClip インライン関数
- Editor_SetClipPos インライン関数
- EP_DISABLE_AUTO_COMPLETE プラグインへのメッセージ
- EVENT_HISTORY イベント
- EVENT_TEMP_SAVING イベント