本日、EmEditor v16.9.0 を公開いたしました。
v16.8.1 からの主な変更点は、次の通りです。
一般の新機能
- [改行を削除] コマンドや、改行を含む文字列を、改行を含まない文字列に、すべて置換する動作が大幅に高速化されました。
測定結果例
| v16.5 | v16.6 | v16.9 | v16.5 との比較 |
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「9\n」を「a」にすべて置換 | 32.7 秒 | 22.4 秒 | 0.17 秒 | 192 倍に高速化 |
上を元に戻す | 73.5 秒 | 29.2 秒 | 27.8 秒 | 2.64 倍に高速化 |
改行コードを削除 | 34.8 秒 | 22.4 秒 | 0.12 秒 | 290 倍に高速化 |
上を元に戻す | 105.3 秒 | 13.9 秒 | 6.95 秒 | 15.2 倍に高速化 |
「0123456789\n」を「」(空)にすべて置換 | 13.8 秒 | 12.4 秒 | 0.078 秒 | 177 倍に高速化 |
上を元に戻す | 7.7 秒 | 0.09 秒 | 0.078 秒 | 99 倍に高速化 |
* テスト条件は、Version 16.6 の新機能 と同じです。
- 高度なフィルターの各条件に、[文字列全体に一致する] チェック ボックスが追加され、これを指定することにより、フィルターの条件が多い場合の動作がさらに高速になりました。
測定結果例
| v16.8 | v16.9 ([文字列全体に一致する] を設定) | 比較 |
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高度なフィルター、大文字小文字を区別しない | 115 秒 | 0.10 秒 | 1,150 倍に高速化 |
高度なフィルター、大文字小文字を区別する | 123 秒 | 0.06 秒 | 2,050 倍に高速化 |
* 20万行、56.3 MB の CSV ファイル (UTF-8) から、高度なフィルターを使用し、1列目から文字列を検索するフィルター条件 5万個を「前の条件との論理和」で測定。Windows 10 (64-bit) Core i7-4790 16GB RAM
- IPv4 アドレス、IPv6 アドレスがクリックできるようになり、IP アドレスの情報を表示できるようになりました。さらに、IPv4 アドレスでは、マウスをポイントすると、IPv4 アドレスの登録先の国名がツールチップとして表示されるようになりました (この機能を使用するには、別途、ファイルのダウンロードが必要です。下の注意をお読みください。)。さらに、マクロを編集することにより、自由にカスタマイズが可能です。
- 16進数表記のカラー コード、および RGB 表記のカラー コードをクリックして、カラー ピッカーを表示、色を選択してカラー コードを変更できるようになりました。
- URL、メールアドレス、IPv4 アドレス、IPv6 アドレス、引用符で囲まれた文字列、HTML文字参照、Universal Character Names/パーセント エンコーディング、16進数表記のカラー コード、RGB 表記のカラー コードは、「アクティブな文字列」として、従来の動作以外に、マクロ、外部ツール、EmEditor のコマンドなど、より柔軟に自由にカスタマイズできるようになりました。
- 設定のプロパティの [リンク] ページでは、どの文字列をアクティブな文字列として有効にするかを指定できるようになりました。また、[カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [アクティブな文字列] ページでは、各アクティブな文字列について、左クリック、左ダブル クリック、中クリック、右クリックの各イベントに動作を割り当てられるようになりました。
新しい設定
- [高度なフィルター] ダイアログ ボックスに [文字列全体に一致する] チェック ボックスが追加されました。
- 設定のプロパティの [リンク] ページに、[アクティブな文字列] 一覧が追加されました。
- [カスタマイズ] ダイアログ ボックスに [アクティブな文字列] ページが追加されました。
- [カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [履歴] ページに [元に戻す/やり直しの履歴に追加情報を追加する] チェック ボックスが追加されました。
- [複数文書をファイルに結合] ウィザードに [最初の文書を除きすべての文書から最初の行を削除する] チェック ボックスが追加されました。
新しいコマンド
プラグイン API の新機能
- EE_SHOW_TIP、EE_GET_ACTIVE_STRING メッセージが追加されました。
- Editor_ShowTip、Editor_GetActiveString インライン関数が追加されました。
- TIP_INFO、ACTIVE_STRING_INFO 構造体が追加されました。
- EEID_FILTER_COLUMN、EEID_CUSTOMIZE_ACTIVE_STRING コマンドが追加されました。
マクロの新機能
- Window オブジェクトに ShowTip メソッドを追加しました。
- Document オブジェクトに ActiveString メソッドを追加しました。
不具合の修正
- [検索] ダイアログ ボックスで、[複数行] の選択状態が保存されないことがある不具合を修正しました。
- [ファイルから検索] に関する特定の不具合を修正しました。
- [ファイルから置換] ダイアログ ボックスで、バックアップ フォルダが保存されないことがある不具合を修正しました。
注意
IPv4 アドレス上にマウスをポイントさせて、ツールチップで IPv4 アドレスの登録先の国名を表示するには、GeoIPCountryCSV.zip をダウンロードしてください。このファイルを解凍し、解凍された CSV ファイルを、次のフォルダに置いてください。
- EmEditor のインストーラーが使用された場合 (レジストリを使用):
%PROGRAMDATA%\Emurasoft\EmEditor\data、つまり C:\ProgramData\Emurasoft\EmEditor\data - EmEditor ポータブル版が使用された場合 (INI ファイルを使用):
EmEditor インストール先フォルダの 「data」 サブフォルダ、つまり X:\…\EmEditor\data
データベースは頻繁に更新されているため、上のファイルを定期的にダウンロードして更新されることを推奨します。
謝辞
新しい IPTip.jsee マクロは MaxMind によって作成された GeoLite データを使用しています。
画面図など、詳しくは、「Version 16.9 の新機能」をご覧ください。
インストーラー版をお使いの場合、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新していただけます。その他のバージョンの場合、こちらよりダウンロードして、更新していただけます。
インストーラーのサイズを削減するため、ヘルプ ファイルはインストーラーに含まれていません。お使いのブラウザで Web ヘルプを表示するか、別途ヘルプ ファイルをダウンロードしていただけます。別途ローカル ヘルプを希望される場合には、ヘルプのダウンロード ページからダウンロードしていただけます。
本バージョンは、永久ライセンスをお持ちか、または通常ライセンスで保守プランが 2017年6月6日の時点で有効であれば無料でお使いいただけます。お客様の登録キーは、エムソフト カスタマー センターよりご確認いただけます。v16 用登録キーは v14、v15 用登録キーと同じです。
今後も EmEditor を引き続きご愛顧くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。