EmEditor v24.4.1 を公開しました

本日、EmEditor v24.4.1 を公開しました。

v24.4.1 は、次の不具合修正を含みます。安定した動作のため、常に最新版に更新してお使いください。

  • v24.4.0 で発生していた、文書比較時のフリーズやクラッシュの問題を修正しました。
  • v24.4.0 で [対応する括弧を強調表示する] オプションが有効でも、太字で表示されない問題を修正しました。
  • v24.4.0 で Markdown デザイン ビューでのブックマークや変更行インディケーターの表示位置を修正しました。
  • OpenDocuments プラグインで発生する可能性のあるクラッシュを修正しました。
  • 改行を含むすべて置換後、元に戻す際のメモリ不足によるクラッシュの可能性を減らしました。
  • 文書比較中に行の折り返し方法を変更した際の表示の問題を修正しました。
  • クラッシュレポートを改善しました。
  • お客様により報告された問題を修正しました (1, 2, 3)。

デスクトップ インストーラー版をご使用の場合、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新していただけます。この方法で更新できない場合には、最新版をダウンロードして、そのダウンロードしたインストーラーを実行してください。デスクトップ ポータブル版の場合、こちらよりダウンロードして、更新していただけます。ストア アプリ版の場合、数日後、Microsoft ストア (64ビット または 32ビット) よりダウンロードまたは更新していただけます。

EmEditor v24.4.0 を公開 – Markdown デザイン ビュー

本日、EmEditor v24.4.0 を公開しました。

新バージョン (v24.4) の主な新機能は、Markdown サポートの強化です。これは、多くのお客様 (1, 2) からの要望に応じて実現されたもので、ほぼ WYSIWYG 体験を提供する Markdown デザイン ビューを導入しました。

Markdown ファイルを編集する際に、ほぼ WYSIWYG 体験を提供する Markdown デザイン ビューが新たに導入されました。

Markdown は、John Gruber 氏によって考案され、現在では多くのサービスで採用されています。この記法を使うことで、文字の装飾や段落のスタイル、リンクや画像などを比較的簡単に記述できます。Markdown 形式で作成された文書は、メモ帳などの非対応アプリでもわかりやすく表示されるため、広く利用されています。ブログや StackOverflow、Wikipedia などの投稿フォーム、さらには論文作成にも使われています。最近では、生成AIのレスポンスにも Markdown が活用されています。この度、Markdown への対応を強化したのは、前バージョン (v24.3) で追加された AIプロンプトのレスポンスをより美しく表示したかったからです。

基本ツール バーには「Markdown デザイン ビュー」ボタンが追加され、これをクリックすることでデザイン ビューのオン、オフを切り替えられます。また、Markdown の設定が選択されている場合、関連するファイルを開くと自動的にデザイン ビューが有効になります。AIプロンプト機能を使って新規作成された文書でも、デザイン ビューが適用されます。これらの設定は、[カスタマイズ] ダイアログの新しい [Markdown] ページで変更できます。

既定の基本ツール バーに Markdown デザイン ビュー ボタンを追加しました。

デザイン ビューに切り替えると、Markdown ツール バーが表示されます。ここにある [Markdown プレビュー] ボタンをクリックすると、WebPreview プラグインを使用して Markdown のプレビューを表示できます。

[Markdown] ツール バーが追加されました。

Markdown プレビューとデザイン ビューには、いくつかの違いがあります。

  • プレビューでは編集できませんが、デザイン ビューでは編集が可能です。
  • プレビューでは画像が表示されますが、デザイン ビューでは絵文字 (🖼) で表示されます。
  • ソース テキスト内の改行は、プレビューでは必ずしも改行として解釈されませんが、デザイン ビューでは常に改行として表示されます。ただし、ソース テキスト内の 2個以上のスペースで終わる行は、強制改行 (hard line break) として認識されます。デザイン ビューでは、強制改行は絵文字 (⏎) で表示されます。
  • ソース テキスト内の表のヘッダーが省略されている場合、プレビューでは非表示になりますが、デザイン ビューでは空のヘッダーとして表示され、常に編集可能です。
  • プレビューではコードと通常のテキストが異なるフォントで表示されますが、デザイン ビューでは同じフォントが異なる色で表示されます。
  • フェンスされたコード ブロックに言語名が記載されている場合、デザイン ビューではその言語に対応する設定で強調表示されます。
  • ソース テキスト内の HTMLタグ、文字参照、数値文字参照は、プレビューでは正しく表示されますが、デザイン ビューでは表示されません。
  • 見出し行は、プレビューでは対応するサイズのフォントで正しく表示されますが、デザイン ビューでは DirectWrite を使用していない場合は、常に同じサイズのフォントで表示されます。既定では、DirectWrite を使用する設定になっていますので、問題にはなりません。

これらの違いを考慮し、EmEditor のデザイン ビューに過信せず、プレビューや外部 Webブラウザでの表示を確認しながら編集作業を行うことをお勧めします。

Markdown ツール バーにある [段落]、[見出し1]、[見出し2] などのドロップ ダウン リストを使うことで、ブロック スタイルを変更できます。また、[太字]、[斜体]、[コード] などのボタンを使ってテキストを装飾することができます。これらのボタンは、テキストが選択されているかどうかや、既に装飾されているかどうかによって動作が異なります。例えば、何も選択されていない状態で [太字] ボタンをクリックすると、カーソル位置の単語全体が太字になります。カーソル位置を含む文字列が既に異なるスタイルで装飾されている場合は、その装飾されている文字列だけを太字にします。反対に、テキストが選択されている状態で [太字] ボタンをクリックすると、選択範囲の太字状態のオン、オフを切り替えます。その他のボタンを使ってリンク、画像、表、水平線、改行、段落番号、箇条書きなどを作成・挿入できます。これらのコマンドは、メインメニューの [編集] メニューの [Markdown サブメニュー] からもアクセス可能で、Ctrl+B が [太字] コマンドのショートカットキーとして設定されています。

今回の Markdown デザイン ビューには、まだ改善の余地があります。デザイン ビューとプレビューの表示に相違が多いと感じるユーザーもいるかもしれません。また、編集が複雑な場合、デザイン ビューではうまく編集できないことがあります。例えば、見出し行の先頭に文字を入力すると、見出し行が通常の段落に変わってしまいます。このような場合、デザイン ビューを解除して編集する方が便利です。画像やハイパーリンクのパスやタイトルを変更する際も、直接ソース テキストを編集する方が早いでしょう。しかし、EmEditor が完全な Markdown エディタになることはないと考えています。Markdown 記法は、プレイン テキストでもわかりやすく表示できることが特長です。デザイン ビューのオン、オフを切り替えながら編集するスタイルに慣れていただければと思います。

Markdown 構文の解析には、Martin Mitáš 氏による MD4C (Markdown parser for C) を一部変更して使用しています。MD4C は CommonMark に準拠しており、EmEditor もこれを参考にして開発されました。ただし、EmEditor では CommonMark では規定されていない「表」もサポートしています。

新バージョン (v24.4) には、他にも多くの機能が追加されており、その多くはユーザーの皆様のご要望によるものです。

  • 比較結果の相違行の表示が改善され、従来は追加行としてまとめられていた類似行が変更行として表示されるようになりました。
  • [すべてを他にコピー] コマンドがコピー元文書を閉じるようになりました。
  • 正規表現エンジンのリストに「Onigmo.Perl」を追加し、以前の「Onigmo」は「Onigmo.Ruby」と呼ばれるようになりました。
  • 検索/置換ダイアログの複数行の検索/置換ボックスが自動行折り返しをサポートするようになりました。
  • ウィンドウ幅を狭くした際に隠れるメニューへのアクセスがキーボード操作で可能になりました。例えば、Alt+M で表示できる [マクロ] メニューは、ウィンドウが小さくても使用できます。
  • コマンド ライン オプションに /ola が追加され、オフライン ライセンスを管理者権限でコンピューター全体に保存できるようになりました。
  • プレビュー版の開発時に発見された不具合も修正されています。

Pro版、Free版ともにご満足いただければ幸いです。ご質問、機能のリクエスト、アイデアなどがございましたら、ご連絡いただくか、フォーラムにご発言ください。

今後もEmEditorを引き続きご愛顧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
— 江村豊

主な変更点、画面図など、詳しくは、「Version 24.4 の新機能」をご覧ください。

デスクトップインストーラー版をご使用の場合は、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新できます。この方法で更新できない場合は、最新版をダウンロードし、そのダウンロードしたインストーラーを実行してください。デスクトップポータブル版の場合は、こちらよりダウンロードして更新できます。ストアアプリ版の場合は、数日後、Microsoftストア (64ビット または 32ビット) からダウンロードまたは更新できます。

EmEditor v24.3.2 を公開しました

v24.3.2 は、次の不具合修正を含みます。安定した動作のため、常に最新版に更新してお使いください。

  • 文書タブが複数行存在する時に、タブをクリックすると文書の順番が変わってしまう不具合を修正しました。
  • 選択範囲のみの印刷と行の折り返しに関する不具合を修正しました。
  • 非同期 JScript マクロを中止する際にクラッシュする可能性を修正しました。
  • ファイルから検索で HTML/Charset コードページを検出する際にクラッシュする可能性を修正しました。

デスクトップ インストーラー版をご使用の場合、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新していただけます。この方法で更新できない場合には、最新版をダウンロードして、そのダウンロードしたインストーラーを実行してください。デスクトップ ポータブル版の場合、こちらよりダウンロードして、更新していただけます。ストア アプリ版の場合、数日後、Microsoft ストア (64ビット または 32ビット) よりダウンロードまたは更新していただけます。

EmEditor v24.3.1 を公開しました

本日、EmEditor v24.3.1 を公開しました。

v24.3.1 は、次の不具合修正を含みます。安定した動作のため、常に最新版に更新してお使いください。

  • 32-bit 版で、並べ替え時のメモリー使用を抑制しました。
  • 高度なフィルターで稀にクラッシュする可能性を修正しました。
  • 文書タブが無効時にファイルを開くと、稀にクラッシュする可能性を修正しました。
  • 管理者権限でファイルを保存する際のキーボードフォーカスの問題を修正しました。
  • ファイルの比較で稀にクラッシュする可能性を修正しました。
  • Webプレビュープラグインの背景色に関する問題を修正しました。
  • 言語サーバーによるツールチップの表示/非表示に関する調整を行いました。

デスクトップ インストーラー版をご使用の場合、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新していただけます。この方法で更新できない場合には、最新版をダウンロードして、そのダウンロードしたインストーラーを実行してください。デスクトップ ポータブル版の場合、こちらよりダウンロードして、更新していただけます。ストア アプリ版の場合、数日後、Microsoft ストア (64ビット または 32ビット) よりダウンロードまたは更新していただけます。

EmEditor v24.3.0 を公開 – AIとチャット、AIプロンプト、AIツール バー、ファイルから検索でファイルの種類に正規表現

本日、EmEditor v24.3.0 を公開しました。

Version 24.0 では、AIマクロをEmEditorに追加しましたが、今回のバージョン (v24.3) では、さらに進化し、EmEditor本体に OpenAI API を利用した AI 機能を統合しました。これにより、EmEditorから直接AIと対話できるようになりました。最も簡単にAIと対話する方法は、新しく追加された [AIとチャット] バーを使うことです。既定では、[表示] メニューの [AIとチャット] を選択すると、このバーが表示されます。ここにAIに送信したいプロンプトを入力し、Enterを押すと、AIからの回答が得られます。複数行のプロンプトを入力したい場合は、Shift+Enterで改行することができます。また、あらかじめエディタで複数行のプロンプトを作成しておき、それをコピーして [AIとチャット] バーに貼り付けるか、ドラッグ&ドロップすることも可能です。逆に、AIチャットの回答をコピーしたい場合は、右クリックして表示されるメニューから [メッセージをコピー] を選択します。

AIとチャットするためのカスタム バーが導入され、OpenAI とやり取りできるプロンプトを入力できるようになりました。

よく使用するプロンプトは、[カスタマイズ] ダイアログの [AIプロンプト] で定義できます。既定で、「そのまま送る」、「校正」、「書き換え」などのよく使うプロンプトがあらかじめ定義されています。プロンプトには、現在表示中の文書や選択テキストを含めることができます。例えば、以下のような引数を使うことができます。


$(DocText) 文書全体
$(SelText) 選択テキスト
$(SelOrDoc) 選択テキストまたは文書全体

これを使って、次のようなプロンプトを作成できます。


フランス語に翻訳して:
$(SelOrDoc)

この例では、選択テキストがあればそれをフランス語に翻訳し、なければ文書全体を翻訳します。

定義したプロンプトは、既定で [ツール] メニューの [AI] サブ メニューから選択でき、AIツール バーからも簡単にアクセスできます。AIツール バーが表示されない場合は、[表示] メニューの [ツール バー] サブ メニューから [AI] を選択してください。

プロンプトを少し修正して使いたい場合は、メニューまたはツール バーでテンプレートとして使いたいプロンプトを右クリックし、表示されるメニューから [プロンプトの新規作成] を選択します。これにより、選択したプロンプトを元に修正を加えて質問できます。

[プロンプトの新規作成] ダイアログ ボックス を追加しました。

プロンプトを定義する際には、メッセージ以外にも [出力方法]、[最大トークン数]、[温度] を指定できます。[出力方法] では、例えば「新規文書の作成」を選択すると、AIからの回答が新規文書として作成されます。文書の校正を行う場合には、「分割して比較」を選択すると、校正前と校正後の文書を分割表示して比較できます。「画像」を選択すると、プロンプトで指定した画像をEmEditor内のWebブラウザとして表示できます。[最大トークン数] を調整することで、AIからの回答の単語数を制限できます。例えば、最大トークン数が10だと、回答が数単語に切り詰められます。[温度] はランダム性を示します。この値が高いほどクリエイティブな回答が得られ、低いと一貫した正確な回答が得られます。さらに、[AIとチャットに保存] を設定しておけば、AIとのやり取りを [AIとチャット] バーに出力し、会話の内容を監視・保存できます。

[カスタマイズ] ダイアログ ボックスに、[AIプロンプト] ページ を追加しました。

AIプロンプト共通の指示が必要な場合は、[カスタマイズ] ダイアログの [AIオプション] ページの [AI プロンプト用のシステム ロール メッセージ] で共通の指示を書けます。例えば、「Markdown構文を使用しないで」と書けば、AIからの回答にMarkdown構文が使用されなくなります。

[カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [AI] ページ が [AIオプション] に名前を変更しました。

また、お客様の要望に応え、[ファイルから検索] ダイアログの [ファイルの種類] で、ワイルドカードだけでなく正規表現を使ってファイル名を指定できるようになりました。正規表現を使用するには、[ファイルから検索] ダイアログの [ファイルの種類] ドロップダウンリストの右にある [>] ボタンをクリックし、表示されるメニューから [正規表現] を選択します。例えば、


Data[0-9]{1,3}\.txt

と指定すると、Data0.txt から Data999.txt のファイル名のみが検索対象となります。

[ファイルから検索] ダイアログ ボックス、 [ファイルから置換] ダイアログ ボックス の [ファイル タイプ] コンテキスト メニューに [ワイルド カード] と [正規表現] を追加しました。

前バージョンから製品登録にはインターネット接続が必要になりましたが、インターネット接続が利用できないお客様もいらっしゃいます。そこで、本バージョンでは、新しい /ol コマンド ライン オプションを使用して、オフライン ライセンスの製品登録が可能になりました。ご希望のお客様には、メールでオフライン ライセンス ファイルをお送りしますので、オフライン登録をご覧ください。

Pro版、Free版ともにご満足いただければ幸いです。ご質問、機能のリクエスト、アイデアなどがございましたら、ご連絡いただくか、フォーラムにご発言ください。

今後もEmEditorを引き続きご愛顧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
— 江村豊

主な変更点、画面図など、詳しくは、「Version 24.3 の新機能」をご覧ください。

デスクトップインストーラー版をご使用の場合は、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新できます。この方法で更新できない場合は、最新版をダウンロードし、そのダウンロードしたインストーラーを実行してください。デスクトップポータブル版の場合は、こちらよりダウンロードして更新できます。ストアアプリ版の場合は、数日後、Microsoftストア (64ビット または 32ビット) からダウンロードまたは更新できます。

EmEditor v24.2.1 を公開しました

本日、EmEditor v24.2.1 を公開しました。

v24.2.1 は、お客様により報告された不具合を修正しました。

デスクトップ インストーラー版をご使用の場合、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新していただけます。この方法で更新できない場合には、最新版をダウンロードして、そのダウンロードしたインストーラーを実行してください。デスクトップ ポータブル版の場合、こちらよりダウンロードして、更新していただけます。ストア アプリ版の場合、数日後、Microsoft ストア (64ビット または 32ビット) よりダウンロードまたは更新していただけます。

EmEditor v24.2.0 を公開 – gpt-4oが既定モデルに、AIの完全無効化、お気に入り機能

本日、EmEditor v24.2.0 を公開しました。

以前のバージョン (v24.1) では、OpenAI API を使用した「AI による執筆支援」機能を提供しましたが、本バージョンではさらに調整が加えられました。本バージョンでは、先日、OpenAI より発表された「gpt-4o」が既定の優先モデルとなり、従来の既定モデルの「gpt-4-turbo-preview」に比べて、執筆支援機能の品質と速度が向上し、OpenAI に対して発生する利用料金が半額になりました。現在選択されている優先モデルは、[カスタマイズ] ダイアログの [AI] ページで確認できます。さらに、日本語の執筆において不要なスペースが提案テキストに含まれないように調整しました。加えて、AI マクロは、EmEditor 本体の設定で保存されている OpenAI キーと優先モデルを取得して使いやすくし、プロンプトの作成に若干の調整を行いました。

また、法人のお客様からの要望にも応えました。セキュリティ上の懸念から AI 機能を完全に無効にしたいという要望がありました。念のために書いておくと、コンピューターがインターネットに接続されていれば、EmEditor で AI 機能を無効にしても、Web ブラウザ等から AI へのアクセスを完全に防止することは不可能です。しかしながら、少しでもテキスト エディターで開いたファイル内容の漏出を防止したいという要望は、管理者として当然の要望であり、私共も理解しています。そこで、新バージョン (v24.2) では、管理者権限で AI を完全に無効にする機能を追加しました。[カスタマイズ] ダイアログの [AI] ページで、[AI を無効にする (コンピューター毎)] ボタンをクリックすると、レジストリの HKEY_LOCAL_MACHINE/Software/EmSoft/EmEditor v3/Common キーに DisableAIAdmin = 1 (REG_DWORD) を設定します。

[カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [AI] ページ に [AI を無効にする (コンピューター毎)] ボタンを追加しました。

この値が存在すると、EmEditor では「AI による執筆支援」機能はもちろん、AI マクロを含む fetch 関数を使用するすべてのマクロの使用が禁止されます。この値は、HKEY_LOCAL_MACHINE に存在するため、管理者権限がないと削除できません。ストア版アプリでは、レジストリの HKEY_LOCAL_MACHINE への書き込みアクセスが制限されているため、ストア版 EmEditor を使用されている場合は、レジストリ エディタを使用して上記の値を新規作成する必要があります。

将来のバージョンでは、AI を使用した機能をさらに発展させていく予定ですので、ご期待ください。

本バージョン (v24.2) では、さらにお客様からいただいた要望に応えました。

1. EmEditor 初期のバージョンより、多くのお客様 (1, 2, 3) により、Web ブラウザの「お気に入り」機能のように、よく使うファイルに簡単にアクセスできる機能の追加を望まれていました。そこで、本バージョンでは、[お気に入り] ツール バーと関連するコマンドを追加しました。現在開いているファイルを [お気に入り] ツール バーに追加するには、既定では [ファイル] メニューの [お気に入り] サブメニューにある、[お気に入りに追加] コマンドを選択します。このコマンドは、現在開いているファイル名だけでなく、現在のカーソル位置も保存します。[お気に入り] ツール バーが表示されたら、文書タブまたはエクスプローラのファイルアイコンをドラッグして、[お気に入り] ツール バーでドロップすることによっても可能です。ただし、ドラッグ アンド ドロップの場合には、カーソル位置は保存されません。追加されたボタンをドラッグ アンド ドロップすることによって、ボタンの順番を並べ替えることができます。[お気に入り] ツール バーからボタンを削除したい場合には、削除したいボタン上で右クリックして表示されるメニューから [この一覧から削除] を選択します。本機能は、EmEditor Professional と EmEditor Free の両方でサポートされています。

新しい [お気に入り] ツール バーは、頻繁に開くファイルへの迅速なアクセスを提供します。

さらに、EmEditor Professional では、[カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [お気に入り] ページで、アイコンの有無やデザイン、表示方法などを選択できます。さらに、お気に入りに登録されているファイルを一覧で表示でき、各ファイルのカーソル位置を編集することも可能です。

[カスタマイズ] ダイアログ ボックスに [お気に入り] ページを追加しました。

ツール バーのドラッグ アンド ドロップに関して追記すると、[お気に入り] ツール バーと同様、[マクロ]、[マーカー]、および [ツール] ツール バーにおいても、ボタンのドラッグ アンド ドロップによって順序を変更できるようになりました。

2. 一部のお客様 (1, 2) からの要望に応え、マクロで特定のキーが押下されているかを検出する方法として、Shell オブジェクトに GetKeyState メソッドを追加しました。

さらに、本バージョンからはセキュリティ上の懸念からコンピューター毎インストールのサポートを終了しました。これにより、インストールや更新時に管理者権限が不要となり、安全性が向上します。本バージョンより、インストーラーはユーザー毎インストール専用となり、デザインも変更されインストール手順が簡略化されました。以前のインストーラー内にあった設定の一部は、インストール後に EmEditor の [カスタマイズ] ダイアログの [ショートカット] ページで変更できます。

EmEditor の新しいインストーラー インターフェイス

しかし、一部の法人ではユーザー フォルダーへのアプリケーションのインストールを禁止しており、特定のフォルダー (例: C:\Program Files\) へのインストールを要求しています。インストール先フォルダーを変更する必要がある場合は、FAQ: インストール先フォルダーを変更するには をご参照ください。

ポータブル版を使用することによっても、問題を回避することができます。ポータブル版は、既定では、emeditor.exe と同じフォルダに INI ファイルを作成して設定を保存します。新バージョンでは、emeditor.exe と同じフォルダに存在する eeUseIni.ini ファイルを編集することにより、他のフォルダに設定を保存することができるようになりました。例えば、eeUseIni.ini を以下のように変更して UTF-16LE (BOM付き) で保存すると、C:\Users\(ユーザー名)\EmEditorSettings というフォルダに設定が保存されます。


[IniDir]
IniDir=%UserProfile%\EmEditorSettings

この方法により、EmEditor をコンピューター全体にインストールするのと同様に、全ユーザーが各自の設定を持ちながらアプリを共有できるようになります。

以前のブログで告知した通り、残念ながら、一部のユーザーが、不正ライセンスを誤って購入・取得されています。不正ライセンスを販売・配布する者が一番悪いのですが、EmEditor は不正な登録キーを入力しても、ある期間は使用できてしまう仕様でした。そこで、本バージョンより、不正ライセンスを入力されると、直ちに問題を表示することになりました。さらに、登録キー入力時には、エムソフト カスタマー センターに関連付けられているメールアドレスの入力も必須とさせていただきました。弊社 Web サイトより直接ライセンスを購入されている場合は、購入時に入力されたメールアドレスを入力することになります。弊社 Web サイト以外で購入された場合には、エムソフト カスタマー センターにて製品登録した後、製品登録時に使用されたメールアドレスを入力してください。登録メール アドレスがわからなくなった場合には、お問い合わせください。

Pro 版、Free 版ともにご満足いただけましたら幸いです。将来、ご質問、機能のリクエスト、アイディアなどがございましたら、ご連絡いただくか、フォーラムにご発言ください。

今後も EmEditor を引き続きご愛顧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
— 江村豊

主な変更点、画面図など、詳しくは、「Version 24.2 の新機能」をご覧ください。

デスクトップ インストーラー版をご使用の場合は、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新していただけます。この方法で更新できない場合には、最新版をダウンロードして、そのダウンロードしたインストーラーを実行してください。デスクトップ ポータブル版の場合は、こちらよりダウンロードして、更新していただけます。ストア アプリ版の場合は、数日後、Microsoft ストア (64 ビット または 32 ビット) よりダウンロードまたは更新していただけます。

EmEditor v24.1.2 を公開しました

本日、EmEditor v24.1.2 を公開しました。

v24.1.2 は、次の不具合修正を含みます。

  • お客様により報告された不具合やクラッシュを修正しました (1, 2)。

デスクトップ インストーラー版をご使用の場合、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新していただけます。この方法で更新できない場合には、最新版をダウンロードして、そのダウンロードしたインストーラーを実行してください。デスクトップ ポータブル版の場合、こちらよりダウンロードして、更新していただけます。ストア アプリ版の場合、数日後、Microsoft ストア (64ビット または 32ビット) よりダウンロードまたは更新していただけます。

EmEditor v24.1.1 を公開しました

本日、EmEditor v24.1.1 を公開しました。

v24.1.1 は、次の不具合修正を含みます。

  • [AIによる支援執筆] 機能を調整し、ピリオドまたは改行後に提案を自動表示しないようにしました。
  • [AIによる支援執筆] 機能を調整し、行末の前に Ctrl+Space を使用して提案を強制表示できるようにしました。
  • [エクスプローラー コンテキスト メニュー] 機能を調整し、新旧のコンテキスト メニューを別々に切り替えられるようにしました。
  • 新しいバージョンでは、複数の選択がすべて空の場合に [切り取り] コマンドで行を削除できるようになりました。
  • 巨大ファイルを保存中にフリーズする可能性がある問題を修正しました。
  • 数値範囲をフィルタリング中にクラッシュする可能性がある問題を修正しました。
  • [ファイルから置換] を [変更されたファイルを開いたままにする] オプションなしで使用した場合に、「ファイルから置換で許される 2GB の最大サイズを超えました」というエラー メッセージで失敗する可能性がある問題を修正しました。
  • 不正な構文の CSV ファイルに対して並べ替えコマンドが正しく機能しない可能性がある問題を修正しました。
  • お客様により報告された不具合を修正しました (1)。

デスクトップ インストーラー版をご使用の場合、[ヘルプ] メニューの [更新のチェック] を選択して更新していただけます。この方法で更新できない場合には、最新版をダウンロードして、そのダウンロードしたインストーラーを実行してください。デスクトップ ポータブル版の場合、こちらよりダウンロードして、更新していただけます。ストア アプリ版の場合、数日後、Microsoft ストア (64ビット または 32ビット) よりダウンロードまたは更新していただけます。

EmEditor v24.1.0 を公開しました (テクニカル レビューを含む)

本日、EmEditor v24.1.0 を公開しました。

新バージョン (v24.1) では、Windows 11 エクスプローラの新しいコンテキスト メニューに対応しました。Windows 11 では、Windows 10 やそれ以前のバージョンとは異なりコンテキスト メニューのデザインが変更されたため、アプリがこれに対応するには特別な処理が必要となりました。そこで EmEditor でも、Windows 11 のコンテキスト メニューに対応し、[EmEditor で編集] コマンドを直接選択できるようになりました。また、フォルダーやエクスプローラ内の背景上で右クリックした際には、[EmEditor でファイルから検索] コマンドを選択できます。この機能を使用するには、EmEditor のトレイ アイコンがタスクバーの通知領域に表示されている必要があり、デスクトップ インストーラー版が Windows 11 で実行されている場合にのみ対応しています。この機能は EmEditor Professional と EmEditor Free の両方で使用できます。

エクスプローラの Windows 11 コンテキスト メニューにショートカットを追加しました。

EmEditor Professional の新バージョンで追加されたもう一つの主要な機能は、AI 機能の強化です。v24.0 で OpenAI API (以下、API と略) を利用した AI マクロを標準装備しましたが、v24.1 では、文章をタイピング中に AI が次に入力する内容を予測し、自動補完する「AI による執筆支援」機能を追加しました。AI による自動補完は、タイピングの量を減らし、執筆速度を向上させることができます。私自身もこの文章を EmEditor で書いており、「AIによる支援執筆」機能の便利さを実感しています。

既定では、AI の機能は無効になっています。本機能を有効にするには、[カスタマイズ] ダイアログ ボックスの [AI] ページで [AIを有効にする] オプションをチェックして、EmEditor で開かれた文書内のテキスト データを OpenAI が処理することに同意する必要があります。プライバシー ポリシーを読んで、同意する場合には、[継続] ボタンをクリックしてください。このプライバシー ポリシーによると API に送信されたデータは OpenAI のモデルの学習に利用されないとされています。

[カスタマイズ] ダイアログ ボックスに [AI] ページを追加しました。

次に、お持ちの API キーを [OpenAI API キー] テキスト ボックスに入力します。API キーは、こちらから取得できます。API キーは、’OPENAI_API_KEY’ 環境変数に保存する方法が推奨されていますが、EmEditor ポータブル版の使用やコンピューターの共有を理由に他のアプリとキーを共有しない場合は、[‘OPENAI_API_KEY’ 環境変数を使用する] オプションを無効にし、API キーを EmEditor 専用として保管することができます。既定では、gpt-4-turbo-preview が優先モデルになっています。gpt-3.5-turbo に比べて、gpt-4-turbo-preview の方が、より精度の高い予測が可能になります。日本語での執筆には、gpt-4-turbo-preview の選択を推奨します。また、この機能を有効にするためには、使用する各設定のプロパティの [基本] ページで [AIによる執筆支援] オプションを有効にしておく必要があります。Text、Markdown、HTML の設定で既定で有効になっています。

設定のプロパティの [基本] ページに [AIによる支援執筆] チェック ボックスを追加しました。

本機能を有効にすると、文章をタイピング中に、AI が自動的に次にタイプされるテキストを予想して提案します。提案されたテキストは既定で灰色で表示され、Tab または End キーを押すことでその提案を受け入れ確定します。提案されたテキストの一部だけを確定したい場合は、「→」(右矢印) キーを確定した文字数だけ押すか、Ctrl+「→」 を押して 1つの単語だけ確定します。Delete キーを押すと、提案されたテキストの最初の 1文字を削除します。Esc キーまたは他のキーを押すと提案されたテキストをキャンセルします。さらに、提案テキストが表示されていない状態で AI による予測を強制的に行いたい場合や、異なる提案を求める場合には、Ctrl+Space を押します。

OpenAI を使用して単語またはフレーズを補完する機能を追加しました。

EmEditor でファイルを開いただけでは、API を呼ぶことはありません。文字のタイピングを開始して初めて、API を呼び出します。さらに次の条件がすべて満足されている間でのみ、API を呼んで本機能を利用するようになっています。

  • EmEditor Professional 版を実行中
  • [AIを有効にする] オプションが有効
  • [AIによる執筆支援] オプションが有効
  • マクロを記録または実行中ではない
  • [書き換え禁止] が無効になっている
  • どのテキストも選択されていない
  • 巨大ファイルではない
  • CSV モードではない
  • ファイルの比較中ではない
  • 編集中の文書がアクティブである
  • カーソルが行末にある
  • 文字のタイピングを開始している
  • タイピングを一時停止 (100ms 程度) の後
  • Esc キーを押して提案をキャンセルしていない
  • マウスで他の場所をクリックしたり、その他のコマンドを実行した直後ではない
  • IME未確定の文字が存在しない

以上のように、API の利用頻度をできるだけ少なくするようにしていますが、それでも API の利用には OpenAI に対して利用料金が発生し、token 単位で計算されます。1回の提案には、入力で約 100 token、出力に約 10 token を消費します。現在の料金体系によると、既定の gpt-4-turbo-preview を使用する場合、1回あたり約 0.0013 米ドルが消費される計算になります。gpt-3.5-turbo を選択する場合は、その20分の1となり、1回あたり約 0.000065 米ドルが消費されます。参考までに、同社が提供している ChatGPT Plus を利用する場合には、月額 20米ドル以上の利用料が発生しますが、API だけを利用する場合には、ChatGPT Plus の利用料を支払う必要はありません。EmEditor で AI を使用すれば、月額 20米ドルに達することは到底考えにくく、経済的に利用できると言えるでしょう。v24.0 で紹介した AI マクロを使用すれば、ChatGPT Plus のように EmEditor から AI に自由な質問を行うことができますので、ChatGPT Plus から EmEditor に完全に移行することも可能です。

本バージョンでは、さらにお客様からいただいた要望に応えました。

1. 強調表示や並べ替えコマンドで使用される IPv6 アドレスとして使用する 16進数の文字は、従来のバージョンでは、小文字のみを認識していました。これは、RFC 5952 では、IPv6 アドレスを小文字のみで書くことが推奨されているためでした。しかし、あるお客様より、大文字と小文字が混在されていることもあるとのご指摘を受け、大文字もサポートするように変更しました。

2. コミットリスト プラグインでは [リモート ブランチを削除] コマンドを追加して改善しました。

最後に、Pro版、Free版ともにご満足いただけましたら幸いです。将来、ご質問、機能のリクエスト、アイディアなどがございましたら、ご連絡いただくか、フォーラムにご発言ください。

今後も EmEditor を引き続きご愛顧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
— 江村豊

主な変更点、画面図など、詳しくは、「Version 24.1 の新機能」をご覧ください。

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