EmEditor v25.3.0 を公開 — AI 機能の拡張、類似度による並べ替え、Markdown/HTML ツールバー、高速化

本日、EmEditor v25.3.0 を公開しました。

生成 AI 機能の拡張(ChatAI プラグインが必要)

v25.3 の主な新機能の一つとして、Makoto Emura による生成 AI 機能を強化しました。本バージョンでは、Google プロバイダーに対応し、OpenAI の GPT-5にも対応しました。さらに、EmEditor が AI に公開するツール呼び出しにも対応しました。これは AI エージェントに近い概念ですが、EmEditor が提供する限られたツールのみを呼び出すため、ここではツール呼び出しと表記します。ツール呼び出しを使うと、EmEditor で開いている文書に対して、「AI とチャット」の UI を通じて自然言語でコマンドを実行できます。たとえば、メールアドレスを含むファイルを開いた状態で、「AI とチャット」カスタム バーに「この文書からメールアドレスを抽出して」と入力すると、文書からメールアドレスを抽出し、新規文書を作成します。

ツール呼び出しをサポートしました。EmEditor のツールを AI から利用可能にし、ドキュメントを読み取ったり変更したりできるようにしました。

なお、ツール呼び出しを使用するには、「ツール」ボタンをクリックし、ボタンが青くハイライトされていることをご確認ください。さらに、AI とチャット設定内にある「ツール呼び出し」ページでは、有効化するツールの種類を選択できます。

設定に「ツール呼び出し」ページを追加しました。

AI とチャット設定およびカスタマイズ ダイアログの AI オプション ページでは、最大トークン数温度 (ランダム性)を指定できます。従来は最大トークン数の既定値が 4096 でしたが、推論を要する GPT-5 などのモデルを選ぶと、出力が途中で途切れる可能性がありました。そこで本バージョンでは、最大トークン数をオン/オフで切り替えられるようになり、オフの場合はプロバイダー側の既定値に任せられるようになりました。

AI とチャット設定では、推論に対応している場合に推論の労力を調整できます。推論の労力がオフのときは、プロバイダーのモデルの既定値が使われます。推論を強めると AI のレスポンスはより確かになりますが、処理は遅くなります。できるだけ高速にレスポンスを得たい場合は、推論の労力オンにして Minimal (最小) を選択してください。

類似度で並べ替え

EmEditor では多様な並べ替えコマンドを提供していますが、本バージョンではこれに加えて、現在行またはセルのテキストとの類似度で並べ替えできるようになりました。類似度の算出には、v22.0.0 で紹介したレーベンシュタイン距離編集距離)を使用しており、大文字小文字を区別しないオプションも用意しています。例えば、名前や住所を含む名簿の CSV ファイルがあり、Michael を検索したとします。カーソルを Michael に置いた状態で類似度で並べ替えを実行すると、MichealMike など、近い名前から順に並べ替えられます。この機能により、従来なら見落としがちな類似名の検索が容易になります。

[類似度で並べ替え] コマンドを追加しました。

Markdown/HTML ツールバー

v24.4 で導入した Markdown ツール バーに HTML 機能を追加し、Markdown/HTML ツールバーに統合しました。Markdown モードと HTML モードは自動的に切り替わります。例えば、Markdown ファイルを開いて Markdown の設定を選択する、または Markdown デザイン モードをオンにすると Markdown モードに、HTML ファイルを開いて HTML の設定を選択すると HTML モードに切り替わります。これに伴い、従来の HTMLBar プラグインは廃止しました。Markdown/HTML ツールバーの HTML モードは、従来の HTMLBar より賢くなっています。例えば、ツールバーの [段落]、[見出し1]、[見出し2] などのドロップダウン リストは現在のスタイルを自動検出して表示し、[太字]、[斜体]、[コード] などのボタンも現在のフォント状態を反映します。何も選択していない状態で [太字] をクリックすると、カーソル位置の単語全体が太字になります。「テキスト」を選択した状態で、 [太字] コマンドの既定の Ctrl+B のショートカットを押すと Markdown モードでは **テキスト**、HTML モードでは <strong>テキスト</strong> に変換します。

Markdown ツール バーに HTML の機能を追加し、Markdown/HTML ツール バーとしました。従来の HTMLBar プラグインは廃止となりました。

高速化、その他

本バージョンでも最適化を進め、EmEditor の起動を高速化しました。さらに、「頻出文字列を抽出」コマンドも大幅に高速化しています。当社のテストでは、起動は v25.0 比で 1.90 倍、「頻出文字列を抽出」は v25.2 比で 1.42~4.44 倍の高速化を確認しています。

そのほか、次のような改善も行いました。

  • お客様のご要望にお応えし、正規表現のハイライト文字列に特別なキーワードを用いて (?#_text_c!=17) のような追加条件を指定できるようにし、より柔軟な強調表示が可能になりました。
  • フィルター適用後に [頻出文字列を抽出] を実行すると、フィルター結果に基づいて抽出するようになりました。
  • 並べ替え後のカーソル位置について、従来は変化しませんでしたが、本バージョンからは並べ替え後の位置へジャンプするようになりました。これにより、新しい [類似度で並べ替え] を高度な並べ替え内で他の並べ替えコマンドに続けて使用できます。
  • [カスタマイズ] ダイアログ ボックスに加え、[マクロのカスタマイズ] ダイアログや設定のプロパティでも、ページ タイトル横にアスタリスク(*)が表示されると、既定から設定を変更したことを示すようになりました。

なお、プレビュー版の開発過程で見つかった不具合も修正しています。また、本バージョンより、製品登録前の試用期間は 30日間から 7日間に変更となります。

Pro 版、Free 版ともにご満足いただければ幸いです。ご質問、機能のリクエスト、アイデアなどがございましたら、ご連絡いただくか、フォーラムにご投稿ください。

今後も EmEditor を引き続きご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
— 江村豊

主な変更点や画面図など、詳しくは「Version 25.3 の新機能」をご覧ください。

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